企業分析

株主優待で一万円分の電子書籍を読む方法

株主優待にも色々ありますが、今回知ったのは電子書籍に利用できるポイントの株主優待です。  

人気コミックを1冊100円でお手軽レンタル、漫画を楽しむなら電子貸本Renta!

Renta!はコミック等が48時間100円から、読みたい時にパソコンやスマートフォンですぐ借りられる、電子書籍のレンタルサイトになります。

このRenta!を運営しているのが東証JASDAQに上場している株式会社パピレスになります。

株式会社パピレスとはどんな会社?

株式会社パピレスは様々な事業を行っています。

  • 電子書籍販売
  • 電子書籍レンタル販売
  • 電子書籍取次販売

Renta!はその中の「電子書籍レンタル販売」ということになります。

電子書籍の歴史は意外と古い!?

パピレスは電子書籍販売を事業とした会社として平成7年に設立されたようで、まだインターネットが当たり前ではなかった時代に創業したみたいですね。

創業者・天谷幹夫が、富士通株式会社の社外ベンチャー制度(社員の起業を支援する制度)を利用して、平成7年3月に、ネットワークによる電子書籍販売を事業とする株式会社フジオンラインシステムを設立しました。 その後、平成12年10月に、ネットワーク配信により、紙(パピルス)が不要(レス)になるということを意味する株式会社パピレスに商号を変更し、今日に至っています。

創業のあらまし

パピレスの株主優待は漫画好きにはありがたい

そんなパピレスの株主優待は、電子漫画レンタルサイトRenta!で利用できる10,000ポイント分のギフトコードです。

上に挙げた例は、個人的に読んでみたいものを参照してみましたが・・・ いくつかの本を見てみましたが、大体、紙媒体の販売価格に近いようになっているみたいですね。

500ポイントの本であれば20冊程度レンタルできるようですね。 電子書籍はタブレットがあると、紙媒体と同じようなサイズ感で好きなだけ漫画を持ち歩けるということで非常に重宝しますね。

特に仕事柄、定期的にセミナーに参加するときは東京に出張という形になることが多いですから新幹線の中などで暇つぶしできるのがいいですね。

パピレスは投資対象としてどうなのか

個人的にはパピレスを購入したいと考えています。

まずは、前述したように株主優待が魅力的であることが挙げられます。 もう一つは財務健全性がしっかりしていることが挙げられます(後述)

パピレスの企業分析について

H26H27H28H29H30
営業CF592,094540,7991,157,0001,488,000680,000
投資CF-180,208-421,461306,000-68,00089,000
財務CF5,911-127,57913,000-37,000-246,000
現金及び現金同等物の
期末残高
2,023,5562,035,2973,537,0004,916,0005,430,000
H26H27H28H29H30
売上高6,921,2328,424,50910,452,00014,141,00016,202,000
売上総利益4,088,9674,923,7626,027,0008,137,0009,190,000
営業利益660,669527,0211,019,0001,657,0001,278,000
当期純利益434,202355,427626,0001,106,000842,000
H26H27H28H29H30
CAGR(売上高)23.69%
CAGR(EPS)-16.56%
CAGR(営業利益)17.93%
成長率7.59%
EPS168.18137.67121.24107.1081.53
EPS変化率-18.1%-11.9%-11.7%-23.9%
ROE16.3%12.2%17.7%24.0%15.5%
レバレッジ比率0.0%0.0%0.0%0.1%0.0%
総資本回転率2.602.902.953.062.99
当期純利益率6.3%4.2%6.0%7.8%5.2%
ROIC14.89%10.89%17.27%21.52%14.16%
PCFR10.058.958.0723.4228.10
EV/EBIT5.945.325.7018.0710.70
PER13.713.614.931.522.7
PEGレシオ2.99
流動比率252.5%242.0%228.3%217.3%246.0%
固定比率6.5%6.9%3.3%0.8%7.0%
固定長期適合率6.5%6.9%3.3%0.8%7.0%

ちょっとグラフは見にくいですが・・・(苦笑い) BSのグラフ、CS、PL、分析指標の順で並べてあります。

成長性について

パピレスは順調に成長をしているように見受けられます。

総資産は5期を通して順調に増加し、利益剰余金も順調に積み上がっています。 同様に売上高も過去5期を通して前年比プラスを計上し続けており、順調に資産を増やすことに寄与していると考えられます。

売上高のCAGRは5期でおよそ23.7%あり順調に売上高を伸ばしています。

営業利益のCAGRも5期で17.9%の成長をしていますから、成長性はありそうに見えます。

割安性について

2018年7月現在、株価は1800円ほどですが、PERは大体22ほどでPBRは3倍ほどありますから、そこまで割安な銘柄とは言えないでしょう。

また、PCFRやEV/EBITといった割安性を見る指標についてもやや割高感がありそうですから、現在の株価水準だとやや割高ということになるのでしょうね。

経営効率について

今期のROEは前期比で下落しており、経営効率はやや損なわれている可能性が示唆されます。

また、資本総回転率、当期純利益率も前期比マイナスになっているため、これらの指標の悪化がやや気になりますね。

有価証券報告書を見ると、電子書籍の業界は今後も市場が拡大すると考えているようですが、参入障壁がほとんどないこともあり競争が激しくなることを予想しています。
おそらく、今期は一般層に向けてのTVCMなどを積極的に実施したため、売上原価が上昇しており、結果的に営業利益、当期純利益が前期比でマイナスとなったようです。

業界内の競争が激しくなることを予想しているため、認知を得るために積極的に広告を打つことは必要な事でしょうからもしかすると、広告費のバランスをうまく撮れるようになるまではROEなどの経営効率の指標は悪化するかもしれませんね。

財務健全性について

財務健全性は特に気になる点はありませんね。

流動比率・固定比率などの指標は問題ありませんし、利益剰余金も純資産のほとんど占めています。

また、事業も順調であるため過去5期で全て前期比プラスで推移しています。

有利子負債もなく、流動資金の多くが現金である事からもいきなり倒産してしまうということは考えにくそうです。

まとめ:購入予定だが今は待ちと判断

成長性に関しては長期で見れば順調に成長している様子が伺えます。

しかしながら、前期から今期にかけてはその成長性にやや陰りが見受けられます(売上高は前期比プラスも営業利益は前期比マイナス)。

まだまだ、現段階で結論を出すには早計でしょうが、 現在の株価が割高水準(PBRなどの指標でみると)である事から(2018年7月現在)いますぐは購入しない予定です。

現在、狙っている株価は1630円程度なのですが、この目標株価は、【はっしゃん】のスロートレードで紹介されている株価算出方法を参考に算出した数字になります。

ただ、ここ最近の株価変動を見ると、流石に1600円台前半までは落ちてこないような気がします(なんの根拠もないですが・・・)ので、 1700円付近で打診買いしてみるか、単純に優待だけであれば、権利確定日付近で購入するという手もあるかもしれません。

個人的には、1630円付近まで下落することを待つ予定です(どうせ権利確定月は3月だから今買ってもという感じ・・・)。

ただ、テクニカル的な部分などで、そこまでは下落しない可能性が高いと判断した場合は、1700円台で購入する可能性もあります。

財務は問題ないので、長期に保有しても大きなデメリットはないでしょうが、 優待の魅力に対して配当金は大したことないので、電子書籍に興味がない人はメリットは大きくないでしょうね。

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