株式投資というと、「株主優待」「配当金」と言ったある程度長期に株式を保有する投資スタイルが有名です。
一方で、1日の中でトレードを完結する「デイトレード」も人気のトレードスタイルになります。
最近の証券会社では「デイトレード」に特化した手数料体系を打ち出しているところも多いです。
特に、取引手数料無料を謳う証券会社も増えてきました。
今回は実際に管理人が使った証券会社を中心にオススメできる証券会社を紹介していきます。
楽天証券の「いちにち信用」が一番おすすめ
実際に管理人である僕が現在も利用している証券会社は楽天証券になります。
楽天証券は楽天スーパーポイントに交換できる楽天証券ポイントがもらえたりとお得なサービスが数多くあります。
その中でも楽天証券の「いちにち信用」を利用するメリットは3つあります。
楽天証券のメリット
楽天証券の「いちにち信用」は手数料が無料
楽天証券は「いちにち信用」と呼ばれるデイトレード専用の手数料体系を採用しています。
その取引手数料は0円です。
さらに、1約定あたり100万円以上の取引については金利・貸株料も0円になります(100万円以下は金利・貸株料とも1.9%)。
手数料が少なければ少ないほど利益は最大化されてきますから、メリットが大きいと言えます。
「手数料が安い」は正義です
空売り対象の銘柄数が圧倒的
株式投資においては信用取引のみ売りから入るトレード「空売り」が可能です。
しかしながら、空売りできる銘柄は「貸借銘柄」のみとなります。
制度信用取引の対象銘柄のうち、信用取引の買建だけでなく、売建(空売り)もできる銘柄のことです。
証券取引所および証券金融会社が定める基準を満たした銘柄が選定されています。
信用取引は、証券会社が投資家に資金や株式を貸し付けることで成り立っていますが、証券会社も資金や持ち株に限度があるため、それを超える場合には証券会社が証券金融会社から借りて賄っています。
なお、制度信用取引において買建のみ行うことができる銘柄を貸借融資銘柄と呼びます。
より多くの銘柄を空売りするために利用されるのが一般信用取引になります。
しかしながら、一般信用取引で空売りできる銘柄の数は証券会社の数によります。
いちにち信用で取り扱っている銘柄数は2900銘柄以上になっています。
セット注文は忙しいサラリーマンの味方
僕が楽天証券の「いちにち信用」を利用している理由は、「手数料無料」「空売り銘柄数」以外に新規建注文時に同時に決済注文が入れておける「セット注文」が利用できるためです。
楽天証券のデメリット
いちにち信用では建て玉の持ち越しはできない
これがルールなので仕方ありません。
この時に最も問題になるのは強制決済時に手数料の支払いが必要になるということです。
この時の手数料は3,000円以上必要になります。
約定代金 | 30万円まで | 30万以上 |
---|---|---|
手数料(1回あたり) | 3250円 | 3450円 |
このデメリットを解消するのが「セット注文」です。
「セット注文」を入れておけば大引け決済を新規建注文時に入れることができます。
多くの証券会社では大引けで決済するには後場が始まってから決済注文を入れる必要があるため、注文ミス・注文忘れのリスクが存在します。
注文忘れは不要な手数料を支払うことに直結しますからこのリスクを解消できるのは大きなメリットであると言えます。
いちにち信用では楽天証券ポイントは付与されない
ポイントの付与は取引手数料の還元の名目と考えられます。
そのため、取引手数料がない「いちにち信用」ではポイントの還元を受けることができないのは当たり前と言えます。
しかしながら、ポイントで還元されるのは支払った手数料の1%分(大口優遇で2%)のため、実際には手数料無料の方がメリットが大きいことになります。
楽天証券のまとめ
- 取引手数料が無料
- セット注文によるリスクの回避
- 一般信用取引による空売りの選択肢の豊富さ
松井証券の「一日信用取引」もおすすめ
現在は、楽天証券をメインに利用していますが、楽天証券の便利さに気づく前には松井証券の「一日信用取引」を利用していました。
松井証券が「一日信用取引」のサービスの提供を開始したのが平成25年1月4日(金)からで証券業界で初めて初めての取り組みです。
さらに、平成26年3月27日(木)より、一日信用取引において「プレミアム空売りサービス」が開始されました。
楽天証券は平成28年2月6日(土)から「いちにち信用」や「特別空売り」のサービスを開始しているので、松井証券の方が先にサービスを提供していたようです。
松井証券の「一日信用取引」利用するメリットは2つです。
松井証券のメリット
「一日信用取引」は取引手数料が無料
これは楽天証券同様、当日内に取引を完結させれば、取引手数料は無料になります。
また、1約定あたり300万円以上の売買代金で金利・貸株料は0%になります。
金利・貸株料の条件は楽天証券に軍配が上がりますが、無いよりましと言えるでしょう。
プレミアム空売りで取引できる銘柄が増える
制度信用取引における空売りは貸借銘柄のみが対象となっています。
そのため、IPOで上場したばかりの銘柄は空売りできない事が多いです。
そういった銘柄の一部は「プレミアム空売り銘柄」として指定され空売りできるようになります。
プレミアム銘柄は売買が活発でボラティリティが大きい傾向にありますので、デイトレードに向いていると言えます。
松井証券のデメリット
プレミアム空売り銘柄は朝8:45からしか注文できない
これが僕にとっての最大のデメリットです。
僕のトレードスタイルは寄り引けのデイトレードです。
本業が存在する兼業トレーダーですので、パソコンの前に張り付けないです。
そのための寄り引けトレードのため、注文は前日の夜あるいは朝起きた段階で注文を入れられる必要があります。
8:45からしか注文できないとなると、すでに仕事中のためトレード自体ができないことになります。
このデメリットを解消したのが楽天証券になります。
空売りできる銘柄数はそこまで多くない
制度信用による空売りの銘柄数に比べれば十分な売買機会を提供してくれるプレミアム空売りですが、
取り扱い銘柄数 (2019/4/22現在) | 決済手数料 | |
松井証券 | 1042銘柄 | 約定代金×0.3% (最低20円) |
楽天証券 | 2959銘柄 | 3250円〜 |
上表は楽天証券と松井証券で取り扱っている一般空売り銘柄数と持ち越し時の決済手数料を比較した表です。
銘柄数は3倍近く楽天証券の方が多いですが、強制決済手数料は大体約定代金が100万円未満であれば松井証券の方が安上がりです。
松井証券のまとめ
- 取引手数料が無料
- 一般信用取引による空売りが可能
- 注文時間に制限がある(朝8:45以降で注文可能)
- 銘柄数はそこまで多くない
岩井コスモ証券
岩井コスモ証券は平成29年から「デイトレフリー」というデイトレによる取引手数料無料サービスを始めています。
僕自身は、最近になって知りましたので、まだ口座開設をしていませんので、詳細は不明です。
ただ、後発組だけあって先発組の欠点部分を補っている部分もあります。
岩井コスモ証券のメリット
「デイトレフリー」は持ち越しOK
楽天証券、松井証券のデイトレ用のサービスは、翌日以降に建て玉を持ち越すことはできません。
当日反対売買をしなかった建て玉は強制決済されます。
一方で、岩井コスモ証券の「デイトレフリー」は建て玉を持ち越すことが可能です。
持ち越した場合は、所定の取引手数料が必要になりますが、楽天証券、松井証券の決済手数料よりは安くあがるようです。
岩井コスモ証券のデメリット
元々の手数料は高め
強制決済されず建て玉を持ち越せるのはありがたいメリットと言えなくはないですが、適用される手数料が元々高めであることがデメリットとして気になります。
1日の約定金額の合計 | 委託手数料(税込) |
---|---|
10万円まで | 88円 |
20万円まで | 176円 |
30万円まで | 264円 |
40万円まで | 352円 |
50万円まで | 440円 |
60万円まで | 528円 |
70万円まで | 616円 |
80万円まで | 704円 |
90万円まで | 792円 |
100万円まで | 880円 |
200万円まで | 1,760円 |
※以降、1日の約定金額が100万円増えるごとの加算金 | 880円 |
1億2400万円超 | 110,000円 |
楽天証券や松井証券と比較すると、ベースの手数料は高めですので、持ち越しを前提にしない限り手数料の上ではメリットは大きくありません。
そもそも持ち越し前提ならば、普通に楽天証券を使えば幸せになれるでしょう。
岩井コスモ証券のまとめ
- デイトレフリーで持ち越し可能
- 手数料が高め
立花証券e支店
比較的マイナーな証券会社です(笑)
立花証券は投資信託や日経225先物など株式投資以外の金融商品を取り扱っている「ストックハウス」と株式投資に特化し手数料を格安に設定している「e支店」を運営しています。
今回紹介するのは「e支店」の方になります。
立花証券e支店のメリット
約定価格にかかわらず取引手数料は無料
ここまで紹介した3社は「デイトレ」をすることで手数料無料になる手数料プランでした。
一方で、立花証券e支店は通常の取引でも恒久的に手数料が無料に設定されています。
さらに、買方金利は1.6%と最安水準の条件を提供しています。
立花証券e支店のデメリット
一般信用取引では空売りはできない(2019年4月末現在)
立花証券e支店では一般信用取引では空売りを行うことはできません。
そのため、空売り取引できる銘柄は、上の3社と比較すると少なくなることは否めません。
専用のチャートソフトはない(2019年4月末現在)
「ストックハウス」には専用のチャートソフトなど様々なツールが提供されていますが、「e支店」ではリアルタイム株価ボードの提供しかありません。
スマホ用のアプリも存在しないため、トレードはPCから行う必要があります。
(スマホアプリは2019年に提供予定とのこと)
将来的にツールやアプリの拡張が行われたり、一般信用取引での空売りサービス開始などが出てくると、非常に人気が出るでしょうね。
立花証券e支店のまとめ
- デイトレでなくても手数料は無料に設定されている
- 一般信用取引では空売りができない
- 専用のチャートソフトがない
管理人の一番のオススメは楽天証券
今回は4社の証券会社を紹介しました。
実際に管理人である僕が利用したことがあるのは「楽天証券」と「松井証券」になります。
松井証券を初めに使っていましたが、取引時間の問題から楽天証券に乗り換えをしましたが、結果的に楽天証券の方が勝手がよく使いやすいです。
証券会社 | 持ち越し | 持ち越し手数料 | 空売り可能銘柄数 | 金利・貸株料 | 金利・貸株料無料条件 |
---|---|---|---|---|---|
楽天証券 | 不可 | あり | 3698銘柄 | 金利:1.8% 貸株料:1.8% | 1約定で100万円以上 |
松井証券 | 不可 | あり | 1519銘柄 | 金利:1.8% 貸株料:1.8% | 1約定で100万円以上 |
岩井コスモ証券 | 可 | あり | 437銘柄 | 金利:3.69% 貸株料:1.9% | 1約定で200万円以上 |
立花証券e支店 | 可 | なし | ー | 金利:1.6% 貸株料:1.15% | ー |
比較表を作ってみました。
取扱い銘柄数を考えれば、楽天証券が最もトレードチャンスが多いと考えられ、手数料、金利、貸株料の条件も最も良いです。
将来的に期待しているのは立花証券e支店です。
デイトレだけでなく、恒久的に手数料が無料であるという条件は他の3社を圧倒していると言えます。
しかしながら、ツールやアプリが未提供であるということなど足りない部分が多いため、使いにくい部分が多すぎてメインで使うことはキビシイです。
この点が解決された場合は、楽天証券から乗り換えることも考える予定です。